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2008年12月27日(土) 10時02分

個人情報保護に疑似名簿=「木を隠すなら森の中」−データ販売会社が開発・川崎時事通信

 疑似個人情報で「攻め」の情報漏えい対策を−。川崎市のデータ販売会社がユニークな個人情報保護ツールとして、本物そっくりの「疑似個人情報」をインターネットで公開している。一見架空と判別できない氏名や住所などの詳細な記載が名簿形式でズラリ。開発者は、システム開発時のテストデータや本物の個人情報の「隠れみの」に利用するといった使い方次第で効果を発揮し、全国で相次ぐ情報流出の対処に役立つとしている。
 開発したのは「People to People Communications」代表の馬場貴大さん(29)。システム開発に携わった時の個人情報管理の煩雑さに加え、契約プロバイダーが誤って個人情報を流出した被害を受けた経験から、開発を思い立ったという。
 馬場さんによると、システム開発時に本物のデータではなく疑似情報を使えば、ソフト開発者などを通じた情報漏れが防げると強調。個人情報に大量の疑似個人情報を混ぜて利用すれば、仮に悪意ある利用者に流出しても、被害を最小限にとどめられると説明する。
 疑似個人情報には特殊なIDが使われ、本物のデータに混ぜても、内部者にはすぐ復元が可能という。 

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