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2008年12月27日(土) 10時01分

真央、まさかの痛恨ミス…悔しい2位発進デイリースポーツ

 「フィギュア全日本選手権兼09年世界選手権代表最終選考会、第2日」(26日、長野市ビッグハット)
 女子SPが行われ、3連覇を狙う浅田真央(18)=中京大中京高=は連続ジャンプが乱れ、65・30点で2位発進。伝家の宝刀トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2回取り入れるフリーで、逆転を狙う。中野友加里(23)=プリンスホテル=が67・26点で首位。安藤美姫(21)=トヨタ自動車=は3位につけた。男子はフリーを行い、SP首位の織田信成(21)=関大=が計243・70点で悲願の初優勝。小塚崇彦(19)=トヨタ自動車=は2位だった。
  ◇  ◇
 何よりも悔しさが先に表情に表れた。いつものようにビールマンスピンがほどけてのフィニッシュ。笑顔はない。息を整えながら、真央は視線を下に落とし、少しだけ首をひねった。
 「少し焦っていたのかもしれない。もう少し気持ちを落ち着かせていれば…。すごく残念です」。今季まだ一度も決まっていない2連続3回転ジャンプがまたも乱れた。最初の着氷が流れると、必死につないだトーループは回転不足で3回転-1回転となる痛恨のミス。動揺したのかスパイラルシークエンスも精彩を欠き、レベルは最低の1。65・30の得点に「思ったより点が出たのでビックリした」と“自己採点”はもっと辛かったことを示唆した。06、07年と同大会では70点台をたたき出しただけに物足りないスタートとなった。
 まさかの追う展開となったが、それでも首位中野と1・96点差は十分射程圏だ。今年優勝した世界選手権、GPファイナルでもSPでは2位発進だった。フリーではファイナルで世界大会初のトリプルアクセル2回を成功させた『仮面舞踏会』で逆転を狙う。絶対の自信を持つプログラムに向け「今、出せる力を出し切って、攻める気持ちでやりたい。すべてが力強い曲だし、負けないように力強く滑る。すべてを見て欲しい」と、前を向いた。
 クリスマスだった前夜は焼き肉とケーキで力をつけたが、この日も気持ちを高めるため「焼き肉を食べます」と豪快に笑った。27日のフリーは最終の24番滑走に決定。舞台は整った。強じんな精神力で何度も奇跡を起こしてきた“ミラクル真央”が、08年のフィナーレも逆転劇で締めくくる。

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