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2008年12月27日(土) 11時56分

【中国】林業に100億元投入、苦境の業界を支援へサーチナ

 中国国家林業局の広報担当官、曹清尭氏は24日、今後林業の分野に100億元を投入する方針を明らかにした。農村部で計120万人の新規雇用を生み出す。苦境に陥る林業への支援と農村部での就業問題の緩和が狙い。25日付で中国新聞社が伝えた。

 曹氏によると、世界的な金融危機に伴い、2008年下半期(7−12月)に国際市場での木材需要が減退したほか、中国国内での不動産、インフラ設備向けの木材消費が落ち込んだことで、木材の輸出、価格にそれぞれ悪影響を与えた。一部の木材メーカーが倒産、生産停止に追い込まれるなど、中国林業の経営圧力が高まっている。

 中国林業の輸出入総額は米国に次いで世界2位。しかし、08年1−10月の輸出入総額の伸びは大幅に減退しており、うち輸出は前年同期に比べて20%落ち込んだ。加工木材製品の価格も2割以上下落しているという。

 中国の木材企業や林業関連企業の数は3万5000社あまり。林業に従事する人の数は約1000万人で、造林など間接的に林業に従事する農村部の労働人口は3500万人に達する。

 中国政府は第4四半期(10−12月)に計36億5000万元を林業に投資する緊急措置を実施した。(編集担当:麻生崇史)

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