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2008年12月27日(土) 17時55分

「てっとり早くお金にしたい」 不況で「服を売る」主婦急増J-CASTニュース

 不況のせいか、洋服を売りに来る女性が最近増えている。着ない服は売って、旅行資金の足しや新しい洋服を買うお金にしよう、ということらしい。1人あたりの持ち込み量は紙袋1〜2袋、中には段ボール箱に入れて大量に持ってくる人もいる。流行廃りが激しい衣類は、買ってから時間をおかずに、とにかく早く持ち込むのが高く買い取ってもらうコツだ。

■状態のいいもので、引き取り価格は定価の1〜2割

 洋服を売りに来る若い主婦が増えているというのは、関東で総合リサイクルショップ28店と、服飾専門リサイクルの3店舗を展開するトレジャーファクトリー(東京都足立区)だ。同社の野坂英吾社長は、

  「ブランド、ノーブランドともに衣料品の買い取りが増えています。不況ですから、着ない服は売って旅行資金の足しにしたり、新しい洋服を買うお金にしたりと考えているようです。例年、衣料品の買い取りピークは衣替えをする10月ですが、今年は11月、12月も引き続き多い」

 09年2月期中間決算によると、一般客からの買い取りが伸びていて、08年3月から8月までの衣料・服飾雑貨の仕入れ高は、前年同期比135.1%の2億9052万5000円だった。同社電機製品、家具なども扱っているが、衣料・服飾雑貨が占める割合は35.5%で一番大きい。

  「最近の傾向として、今シーズンの洋服を売りに来るケースが増えています。買ったけれど一度も着ていないと言って、新品の持ち込みもあります。1人あたり少なくとも6〜8着、中には段ボールに2箱という方もいます」

 その場で1品ずつ査定し、提示した金額に納得してもらった上で、取引が成立する。買い取り価格は商品の状態や流行で決まる。状態のいいもので、定価の1〜2割だという。また、野坂社長はこうアドバイスする。

  「衣類は流行廃りが激しいので、とにかく早く持ち込むことが高く買い取ってもらうコツです。一度も着ていなくても、5年前のものだと形が古くなって売れません。2年以内が目安です」

■11月の買い取りが前年比2割増加

 ブックオフグループのリユースプロデュース(神奈川県相模原市)は、レディース、メンズ、子供服の古着を扱う「B-STYLE」を全国に31店舗展開している。

  「11月の買い取りは前年に比べて平均して2割増えています。衣替えの時期であることと、不況の影響もあるのではないかとみています」

 ブランドものとノーブランドの持ち込み比は3対7で、日常で着られる衣類が多い。服を売るのは7割が主婦で、1人あたり平均して紙袋2つ分(20〜30着)を持ってくるという。

 一方、「OKWave」の「洋服を売りたい」というQ&Aに、こんな意見が08年12月11日に書き込まれていた。

  「服はブランド物でない限り買い取ってもらえればいいほうといった感じになるので、ヤフオクなどで直接買い手にアピールするほうがいいかもしれません。
  引取ってもらえば終わりのリサイクルショップよりオークションのほうが多少手間はかかりますが、お店にわざわざ持ち込んで、最悪持ち帰る可能性があることを考えるとオークションのほうが楽かもしれません」

 オークションを利用する人も実際かなりいるようで、20歳代の女性会社員は、

  「ネットのオークションに出す方が、高く売れることもありますよ。あるリサイクルショップで買い取ってもらえなかった服をオークションに出したら、数点計10万円以上で売れました」

と話している。


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