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2008年12月27日(土) 21時51分

<緊急一時保護センター>年末に急増、満員近く…都内5カ所毎日新聞

 路上生活者が一時的に滞在できる東京都内5カ所の「緊急一時保護センター」の入所率が年末に急上昇し、100%に迫っている。過去に例のない事態といい、不況で住まいを失った人が利用率を押し上げているとみられる。施設を管理・運営する特別区人事・厚生事務組合の担当者は「生活に困った人がさらに詰めかけてくるかもしれない」と話し、年明けに向け対応を検討している。

 センターは東京都と23区が共同で開設、現在の定員は計454人で、各区の福祉事務所が入所の受付窓口となっている。入所できる期間は原則として1カ月で、3食提供される。料金はかからない。

 今年4月、退去後に再入居できるまでの期間を半年から3カ月に短縮したことから利用者が増え、これまで7〜8割だった入所率は上昇傾向ではあった。

 だが、問い合わせが目に見えて増えだしたのは、12月10日から3月2日までの間にだけ認められる短期入居(2週間)が始まってから。26日の時点で、練馬寮(練馬区、定員100人)と世田谷寮(世田谷区、定員100人)は満員の状態。5カ所全体では440人が入所しており、入所率は96.9%になっている。

 豊島区福祉事務所の担当者は「失業して住むところがないという相談が11月ごろから増えた。こうした困窮者が初めて入所してくるケースもあった」と話す。厳冬期を控え、路上生活者の支援団体が短期入居を勧めていることも背景にあるという。

 保護センターの入居者の中には、就労支援を受けながら生活できる「自立支援センター」(都内5カ所、定員326人)に移る利用者もいる。平年は7割だった自立支援センターの利用率も、26日現在で99.4%に上っている。

 組合の大迫正晴・自立支援担当課長は「両方のセンターが満員になってしまいそうな状態で、危機感を持っている」と語った。【町田徳丈】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000085-mai-soci