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2008年12月27日(土) 18時21分

4人の記憶、今も鮮やか=事件から8年、解決訴え−世田谷一家殺害の遺族が講演時事通信

 東京都世田谷区で2000年12月30日、会社員宮沢みきおさん=当時(44)=一家4人が殺害された事件で、妻泰子さん=同(41)=の姉入江杏さん(51)=ペンネーム=が27日、同区で講演し、「4人の記憶は今でも色鮮やかです。その鮮烈さが15年という区切りで色あせてしまうことはない。私には時効という制度を受け入れられないでしょう」と語った。
 入江さんが地元で講演するのは初めて。冒頭、「入江杏」は宮沢さんの長女にいなちゃん=当時(8)=と長男礼ちゃん=同(6)=のアルファベットを組み合わせたものだと説明し、「4人への思いを込めた新しい名前でお話ししたい」とあいさつした。
 入江さんは06年と07年、一家を失った苦しみから立ち直る道のりをつづった絵本と本を相次いで出版。「4人の素晴らしい人生をよみがえらせるために、前に向かって歩き出さなければと考えた」と執筆当時の心境を振り返った。
 講演では、一家の写真もスクリーンに映し出された。入江さんは「未解決のため動機が分からず、『あいまいな喪失』と向き合わなければいけない」とした上で、「解決を毎日願っている。当たり前のことに喜びを持って日々を過ごしていた4人を、皆さんの記憶にとどめてもらうことが私にできること」と話した。 

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