2008年12月27日(土) 14時34分

微物鑑定で慎重捜査＝窃盗罪の男宅、捜索1カ月−舞鶴高1殺害（時事通信）

　京都府舞鶴市の高校1年小杉美穂さん＝当時（15）＝殺害事件で、府警舞鶴署捜査本部が殺人などの容疑で、遺体発見現場近くに住む無職男（60）＝窃盗罪で起訴、拘置中＝宅を家宅捜索してから28日で1カ月。捜査本部は押収物と室内から採取した毛髪などの微物について、DNA型鑑定をするなどして科学捜査を継続している。住民から早期解決を望む声もあるが、捜査幹部は「きっちりやる」とし、慎重に捜査を進めている。
　捜査本部は、事件直前に小杉さんと一緒に防犯カメラに映った人物の映像や男の当夜の行動から、男が事件に関与した可能性があるとみている。
　ただ、現場に犯人の遺留品は見つかっておらず目撃証言もない。男と事件を結び付ける物的証拠を見つけるため捜索に踏み切ったが、弁護人の準抗告で予定が1日遅れた上、弁護人が立ち会うという異例づくめの捜索となった。
　捜索は2日間の予定を大幅に超え6日間実施。着衣や自転車など約2000点を押収したほか、室内で毛髪や洋服の繊維片などの微物を採取し、血液反応の有無も調べた。
　捜査本部は採取物を仕分けし、府警本部で鑑定を順次実施。「（毛髪で）だめだったのは何百本もある」（捜査幹部）などとしており、小杉さんに関係するものがないか徹底的に調べている。
　樋口文和捜査1課長は窃盗容疑で男を逮捕した日に住民説明会を開催し、「確実なことは別として、推測で話をしないでほしい」と異例の要請をした。　

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