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2008年12月27日(土) 01時41分

10分で急速充電のPC来年発売 東芝、新型リチウムイオン電池で実現産経新聞

 東芝は26日、急速充電できる独自のリチウムイオン充電池「SCiB」を搭載したノート型パソコンを来年中に発売する方針を明らかにした。また、長時間使える小型燃料電池も、パソコンや携帯電話に搭載して来年度に製品化する。モバイル(携帯)機器は電池切れの課題があり、東芝は新技術をいち早く製品化して、有望なモバイル機器市場で独自性を打ち出す。

 SCiBは、材料の構成を従来型と変えるなどして充電時間を短縮した。製品化する当初のパソコンは10分程度でフル充電できる性能にし、将来的に充電時間を5分にする。製品の詳細は今後詰めるが、数時間の連続使用が可能になる見込みだ。

 最近のノートパソコンは軽量小型のリチウムイオン充電池が主流で、現在の東芝製では連続稼働時間が最大12時間。充電は約4時間かかるが、SCiBを使えば外出前のわずかな時間で充電が済む。東芝は新型充電池の新工場を新潟県柏崎市に来年秋に建設するが、SCiB搭載パソコンの発売で、パソコンの市場シェアを拡大するとともに、工場の稼働率向上にもつなげる。

 一方、携帯型の燃料電池はメタノールを燃料にした試作品を完成させており、搭載した携帯電話を来年度に発売する。ノートパソコンにも搭載する計画。「電源にリチウムイオン充電池と燃料電池をそろえ、好みで選べるようにする」(東芝)戦略で、競争が激しいモバイル機器で新たな需要を取り込む狙いだ。

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