記事登録
2008年12月27日(土) 10時12分

供託金差し押さえも 書記官、偽造判決書で3200万円産経新聞

 偽造判決書で振り込め詐欺に使われた口座の凍結が解除され現金が引き出された事件で、京都家裁書記官、広田照彦容疑者(36)が偽造判決書を使って他人の供託金約3200万円を差し押さえて不正に取得していたことが26日、埼玉県警などの調べで分かった。さいたま地検は同日、広田容疑者を詐欺などの罪で起訴した。

 調べでは、広田被告は平成19年2月、神戸法務局にある関西地方の男性の供託金約3200万円を京都地裁の偽造判決書を利用し、知人名義で差し押さえた。

 手口は、広田被告がなりすました「馬場(ばんば)」が男性に債権があるとした判決書を偽造。その上で、馬場の債権を広田被告の知人に譲渡したように装い、知人名義で裁判所に偽造判決書を送り、供託金を差し押さえるというものだった。知人は供託金を小切手で受け取り現金化し、広田被告に渡したという。

 広田被告は株取引で失敗しており、県警は不正に取得した金が株の損失の穴埋めに使われた可能性もあるとみて調べている。

 京都家裁は26日付で広田被告を起訴休職処分とした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000047-san-soci