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2008年12月27日(土) 10時12分

造反・渡辺氏批判相次ぐ 自民全国幹事長・政調会長会議産経新聞

 自民党は26日、都内のホテルで、都道府県連の幹部を集めた全国幹事長・政調会長会議を開いた。党総裁の麻生太郎首相は、景気回復を最優先課題に掲げて政権運営を行うことを表明した。

 会議後の懇親会では、県連幹事長らから、衆院本会議で造反した渡辺喜美元行革担当相への批判が相次いだ。来年の衆院選を控え、最前線となる地方組織から「党が一丸となって戦わなければならない時だ」(植田喜裕京都府連幹事長)との危機感が示された格好だ。

 秋田県連は同日付で、渡辺氏を戒告処分にとどめた細田博之幹事長に「造反には公憤を覚える。厳しく対応すべきだ」とする抗議文を提出。懇親会では、福岡など複数の県連の幹部が「処分が甘すぎる」と詰め寄り、あわてた細田氏が「断固たる態度で臨む」と応じる場面もあった。

 埼玉県連が細田氏に「首相は一層、奮闘してほしい」とする意見書を渡すなど、結束を呼びかける声も多かった。首相は懇親会で「身命を賭して、全力で国民のために頑張る」と答えた。

 会議終了後、各県連幹事長らは記者団に対して、「首相批判をするなら(自民党を)辞めてからにすればいい」(香川県連)などと、渡辺氏を批判した。

 渡辺氏(衆院栃木3区)の地元・栃木県連の梶克之幹事長は記者団に、渡辺氏の造反を首相に陳謝したことを明らかにした。さらに、「渡辺氏には渡辺氏の考えがあるのかもしれないが、県連としては微動だにしない」と語った。

 一方、自民党の菅義偉選対副委員長は26日、横浜市で講演し、渡辺氏について「信念で(反党的な)行動を取り続けるならば、自らの進退をしっかりと考えてほしい」と述べ、離党すべきだとの考えを強調した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000071-san-pol