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2008年12月27日(土) 10時08分

<源氏物語>注釈書「評釈」の版木45枚見つかる 大阪毎日新聞

 大阪府立大(堺市)は26日、源氏物語の注釈書「源氏物語評釈」の版木45枚が見つかったと発表した。「評釈」は国学者、萩原広道(1815〜63年)の14巻13冊の大著で、江戸時代の源氏物語研究の最高峰とされる。「評釈」での版木の発見は初めて。

 評釈は全70冊の計画だったが、病のため物語序盤の「花宴」までの注釈に終わった。版木は縦約23センチ、横約46センチ、厚さ約1〜1.5センチ。今回見つかったのは裏表計89枚分で、全体の約16%に当たる。

 大阪に住んでいた版元の子孫が約50年前、当時の府立大阪女子大(05年に府立大に統合)に通っており、寄贈していた。調査にかかわった府立大の青木賜鶴子准教授(国文学)は「これほどまとまって見つかるのは驚きで、非常に価値がある」と話す。府立大は版木で刷りだし、版木とともに来年、一般公開する予定。【久保聡】

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