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2008年12月26日(金) 22時39分

<生産動態統計>埼玉の調査員の夫がデータ捏造 22年間も毎日新聞

 埼玉県は26日、県が任命する生産動態統計調査の女性調査員(71)の夫(74)が、22年間にわたり、廃業した工場が稼働しているようにデータを捏造して報告していたと発表した。24日付で調査員を解任し、支払った報酬計約360万円は全額返還させる。

 県によると、県には調査員名で報告されていたが、実際には夫が調査していた。夫は86年から今年9月にかけて毎月、秩父市内の廃業した3織物工場の生産高などを捏造し、報告していた。今年6〜7月に岐阜、大阪で不正があったため県が調査し発覚。夫は前任者の父親から架空報告を引き継いだといい「影響は少ないと考えた。惰性で続けた」と話しているという。

 同調査は、全国の鉱工業の生産や在庫などの動向を調べており、毎月発表される。所管する経済産業省は、架空データの分量は全国生産高比0.07%で「軽微」として08年分のみ修正する。【和田憲二】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081226-00000175-mai-soci