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2008年12月26日(金) 12時59分

非正規労働者の失職、来春までに8万5千人読売新聞

 雇用情勢が急速に悪化する中、今年10月から来年3月までに職を失ったか、失うことが決まっている非正規労働者が約8万5000人に上ることが26日、厚生労働省の調査でわかった。

 今月19日時点で把握した数値で、前回調査(11月25日時点)の約3万人に比べ、3週間余りで2・8倍に急増した。このうち、再就職先が見つかった人は、企業が動向を把握していた1万7000人余のうちの1割強にとどまり、住む場所を失った人が少なくとも2100人余に上ることもわかった。

 非正規労働者の失職は、全国の労働局やハローワークが企業から聞き取るなどして調査した。

 それによると、期間満了後に契約が更新されない「雇い止め」や、契約期間が残っているのに契約が打ち切られる中途解除によって来年3月までに職を失うのは、派遣労働者が5万7300人で全体の67・4%を占めた。

 期間従業員などの契約社員は1万5737人、請負労働者は7938人で、パートやアルバイトなども含めると計8万5012人。このうち、年内に失職するのは5万2684人という。都道府県別にみると、最も多いのが愛知県で1万509人。長野県4193人、福島県3856人、静岡県3406人、栃木県2912人と続いている。

 今回の調査では、再就職や住居の状況についても企業から聞き取った。それによると、再就職先が見つかったのは、企業が把握していた1万7171人のうち、11・8%の2026人にとどまり、残る1万5145人は職が見つかっていない。住居の有無は、3万5208人について企業が把握しており、このうち住む場所を失ったのは6・1%の2157人だった。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081209-206556/news/20081226-OYT1T00368.htm