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2008年12月26日(金) 07時05分

山田洋次監督が吉永小百合、鶴瓶主演で「おとうと」映画化VARIETY

 山田洋次監督が、作家・幸田文の代表作「おとうと」を映画化することが分かった。『母べえ』に続き吉永小百合、笑福亭鶴瓶が主演。2009年1月中旬にクランク・イン予定だ。

主演の吉永小百合と笑福亭鶴瓶

 早くに夫を亡くし東京で義母、娘と薬局を営む堅実な姉と、大阪で芸人にあこがれる奔放な弟とのきずなを描く「おとうと」。1960年に故市川崑監督が、岸恵子主演で映画化している。

 山田監督は、「吉永小百合、笑福亭鶴瓶の2人が、四つに組んだらどんなに楽しい芝居になるだろうかと、『母べえ』の撮影時からイメージしていた」という。『母べえ』に続き平松恵美子と共同で脚本も手がけ、「肉親という、不条理でいとおしくて、そして悲しい姉弟の物語を軽やかな笑いの中に描きたい」と意欲を見せている。

 「こんなに早く山田組の撮影現場に戻ることができて、とても幸せ」と、喜びもひとしおの吉永。「監督のひと言ひと言を、しっかり受け止めて学びたい。そして、鶴瓶さんの手を握りしめて弟へのあふれる思いを演じます」とどん欲だ。

 一方、ラブコールをおくられた鶴瓶は、主演男優という立場に「恥ずかしいわ、ほんまに」と恐縮しきり。それでも、「山田さんも吉永さんもすごい人で、脚本も素晴らしい。ほんまに僕でええんかなと思いましたが、人生の中でこんなことはないと決心しました。思いっきり暴れようと思っています」と気合を入れている。

 撮影は4月中旬まで、都内近郊や大阪でロケを敢行。公開は松竹配給で、市川作品から50年の節目となる2010年1月を予定している。

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