2008年12月26日(金) 11時11分

凸版、日立、日立化のICホログラム、「ホログラフィーアワード」を受賞（nikkei TRENDYnet）

　ホログラムと非接触ICチップを一体化したラベル「ICホログラム」が日本企業の製品としてはじめて、ホログラムに関する国際的な賞「The Excellence in Holography Awards 2008」のパッケージング部門で最優秀賞を受賞したと、メーカーの凸版印刷など3社が12月25日に発表した。高級ブランド品のパッケージなどに張り付けて本物確認や不正流通防止に使うラベルで、機能に加えデザイン性の高さも評価されたという。

　ICホログラムは、電子ビームで表面に微細なデザインを施す凸版印刷のホログラム「クリスタグラム」に、日立製作所が開発した0.4mm角の非接触ICチップ「ミューチップ」を、日立化成工業の実装技術で組み込んだもの。厚さは0.05mmで、大きさは最小25mm×20mm。

　今回受賞したThe Excellence in Holography Awardsは、世界の主要ホログラム・メーカー約90社で構成する団体が毎年開催している賞。パッケージング、セキュリティなど7分野に2点ずつ新製品や新技術がノミネートされ、有識者や専門家が最優秀賞を選んでいる。

　ICホログラムは、ホログラムに非接触ICチップを組み込んだことが画期的、として高い評価を得たという。立体的な画像や多彩な色変化をみせるホログラムは偽造が難しく、クレジットカードなどの本物確認のために採用されるが、非接触ICチップを組み込んだことで外部機器と通信できるようになり、生産や流通の履歴管理が可能になった。また電子ビームで自由にデザインを加工できるほか、アンテナを付けなくても通信でき、商品のパッケージデザイン向上も図れることが評価されたとしている。　

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