ＷＴＣ、府鑑定は９５億円…大阪市より６０億安く（スポーツ報知）

2008年12月26日(金) 12時26分

　大阪府の橋下徹知事が府庁の移転先候補としている大阪市の第３セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」（ＷＴＣ、大阪市住之江区）について、府が実施した不動産鑑定で価格が９５億円と算出されたことが２６日、分かった。

　大阪市は独自鑑定で約１５３億円としており、約６０億円の開きがある。市内部からは「府の算出額は交渉の入り口としては低すぎる。鑑定の前提条件を検証する必要がある」との声が上がっており、売買交渉は難航しそうだ。

　橋下知事は２６日、記者団に「鑑定士の評価の方法で金額は変わってくる。（２つの鑑定額の）幅が１つの価格という前提で議会で審議していただき、オーケーがもらえれば本格交渉になると思う」と述べた。

　橋下知事は８月、老朽化した府庁本館に代わり、ＷＴＣに府庁を移転させる構想を発表。府と市が水面下で交渉を続けている。

　橋下知事と平松邦夫市長は、来年１月にも府庁移転の可否を最終判断する予定。府庁移転には府議会で３分の２以上の賛成が必要だが、各会派には反対意見も根強い。