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2008年12月26日(金) 19時41分

新機種の人気、早くも陰り? 不景気影響か安価な旧機種が浮上する傾向も+D Mobile

 ドコモ端末の販売ランキングは、2008年冬モデルの登場5週目にしてやや大きな変動があった。

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 今回は、首位にNEC製の「N-02A」(前回2位)が浮上。初登場連続首位記録を「4」まで伸ばしていた富士通製の「F-01A」(今回3位)を抜き、登場3週目で首位に立った。

 続いて2位にシャープ製の「SH-03A」(初登場)、3位にF-01A、4位にパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P706iμ」(前回5位)、5位に同じくパナソニック モバイル製の「P-01A」(前回4位)が入った。

 初登場でいきなり2位に食い込んだSH-03Aは、800万画素CCDカメラとタッチパネル、回転2軸ボディが特徴のハイエンドモデル。同じくシャープ製の「SH-01A」(今回6位)より発売が少し遅かったが、携帯ショップ店員によると「これ待ちだった」と指名買いする人もかなり多かったという。

 今回順位を下げたのはF-01AとP-01A、SH-01A、そしてNEC製の「N-01A」(今回10位)と2008年冬モデルのPRIMEシリーズ4機種。対して、値下げや特価セールにより割安感がある旧機種がやや順位を上げている。P706iμは前回の5位から4位、NEC製の「N706iII」は9位から8位に浮上し、同じくNEC製の「N706i」も7位を維持した。PRIMEシリーズ4機種だけが順位を下げたのは偶然とは思うが、現在の景気や特価セールなどが盛んに行われていることも相まって、割安感のある旧機種を選択するシーンが増えているのも確かなようだ。

 なおドコモの新機種は今週25日にパナソニック モバイル製の「P-03A」(STYLEシリーズ)、26日にシャープ製の「SH-02A」(STYLEシリーズ)とLG製の「L-01A」(PRIMEシリーズ)が登場。クリスマスや年末年始休暇中の動きがどうなるか、少し注目しておきたい。

●au端末も新機種が下げ傾向──「EXILIMケータイ W63CA」は連続首位

 au端末の販売ランキングも2008年冬商戦向けの新機種と旧機種が入り交じり、旧機種がやや浮上する動きが見られる。

 首位は前回と変わらずカシオ計算機製の「EXILIMケータイ W63CA」が獲得。連続首位記録を「5」に伸ばし、キャリア総合ランキングにおいてもau端末で唯一ランクインするほど好調に売れている。

 続いて2位に、こちらも変わらずシャープ製の「AQUOSケータイ W64SH」、3位に同じくシャープ製の「W62SH」(前回9位 2008年夏モデル)、4位に日立製作所製の「Woooケータイ W62H」(前回3位 2008年夏モデル)、5位に同じく日立製作所製の「Woooケータイ W63H」(前回4位)が入った。

 今回はW62SHが前回の9位から3位に大きく浮上。東芝製の「W62T」やソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「フルチェンケータイ re」といった2008年夏モデルもそれぞれ2つ順位を上げた。対して、新機種のWoooケータイ W63Hやソニー・エリクソン製の「W64S」、東芝製の「W65T」が順位を下げ、ドコモ端末と似た「旧機種が浮上」の傾向が若干見られた。

 なお、2008年最後のモデル「Walkman Phone, Xmini」が23日から26日にかけて発売された。次回の初登場順位に期待したい。

 ちなみにKDDIは、auの2009年春商戦向けモデルを「2009年1月に10数機種発表する」ことを示唆している。また、auもドコモと同じように端末命名ルールを変更すると言われており、「CA001」や「H001」といった型番の端末がJATE(電気通信端末機器審査協会)の審査を通過した。2008年は1月28日に春モデルが発表されたが、2009年はいつ頃になるだろうか。

●「iPhone 3G」、久々首位返り咲き──読みにくい順位変動は相変わらず

 ソフトバンクモバイル端末の販売ランキングも、やや下落する新機種に対し、旧機種が浮上する動きが目立つ。

 首位は約3カ月ぶりに「iPhone 3G(16Gバイト)」(前回2位)が返り咲いた。続いて2位にシャープ製の「816SH」(前回4位 2007年夏モデル)、3位に同じくシャープ製の「930SH」、4位に「AQUOSケータイ FULLTOUCH 931SH」(前回1位)、5位に「インターネットマシン 922SH」(前回7位)が入った。

 iPhone 3Gは最近、全国のアップルストアでも販売されるようになったことも含めて、冬のボーナス支給などを機に改めて購入しようと考える人が増えたようだ。一方、前回まで連続首位を記録していたAQUOSケータイ FULLTOUCH 931SHはやや大きく、4位まで順位を落とした。

 このほか今回はパナソニック モバイル製の「820P」(2007年冬モデル)が前回の28位から9位に躍進した。820PはiPhone 3G発売前週の2008年7月第1週まで、12週連続で首位を獲得したソフトバンクモバイル端末における2008年の人気モデルの1つ。2008年末になって再び浮上するとは少し驚きだ。

●変動はほとんどなし──「Dual Diamond」は残念ながらランクイン果たせず

 大きく順位が変動しているドコモ、au、ソフトバンクモバイルとは異なり、イー・モバイル端末の販売ランキングは変動がほとんどなく、穏やかな結果になった。

 首位は前回と変わらず、下り最大7.2Mbps通信対応USB型データ通信端末の「D02HW」が維持。続いて2位にHSUPA対応の「D21HW」(前回3位)、3位にHTC製スマートフォン「Touch Diamond(S21HT)」(前回2位)、4位にUSBスティック型データ通信端末の「D11LC」、5位に7.2Mbps通信対応のUSBスティック型端末「D12LC」が入った。

 今回の変動は7位の「D21LC」と8位の「D03HW」が入れ替わっただけに留まった。

 また、12月20日に発売されたスマートフォン新機種「Dual Diamond」は残念ながら初登場ランクインを果たせなかった。こちらは集計期間が少なかったので仕方ないといえ、次回以降の躍進を期待したい。

※イー・モバイルの端末はまだ機種数が少なく、データ通信端末は別掲するPHS・データ通信端末のランキングと重複する部分もありますが、このランキングは「イー・モバイルの全機種」が対象となります。今後、機種数が増えるに従って対象範囲を調整することも計画しております。なお、イー・モバイル端末はキャリア総合ランキングの対象にも含めてあります。


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