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2008年12月26日(金) 23時15分

<次期衆院選>民主・岩國氏の選挙区、国民新の反発で未決定毎日新聞

 次期衆院選の民主党候補者で、国替えを検討中の小沢一郎代表を除いて最後の未公認現職となった岩國哲人氏(比例南関東)の出馬する選挙区が決まらない。小沢氏が決めた神奈川1区に、先に新人候補を擁立した国民新党が猛反発しているためだ。「首都圏決戦の要」と判断しての岩國氏擁立だが、国会運営上、国民新党との協力関係も重要。小沢氏は来月の決着を目指すが、めどはたっていない。

 臨時国会の「けじめ」として民主党が演出した「参院審議権尊重決議案」採決を控えた24日午前の役員会直前。小沢氏は赤松広隆選対委員長と短時間別室で話し込んだ。岩國氏の公認決定を検討したが、「決議案採決で国民新党が反対するかもしれない」(幹部)との配慮から、この日の決定を見送った。

 神奈川1区は、出馬予定だった元職の引退で候補者探しが迷走し、一時は社民党系候補や新党日本の田中康夫代表の名も浮上した。だが、国民新党はその間に新人の市川智志氏を擁立していた。小沢氏は11月19日、岩國氏の「神奈川1区擁立表明」の記者会見に同席し、「(国民新党に)理解を求めて調整を期待する」と説明した。しかし、同党の亀井静香代表代行が「我が党としては重大な決断をしないといけない。刺し違えることもある」と激高。公認決定を見送り、懸案となっている。

 小沢氏は早期の衆院解散を主張し、候補者擁立について「1月中には万全にしたい」と解決を急ぐ構えだ。しかし、民主党が主導した雇用対策関連法案の強行採決で、国民新党など野党との共闘関係にはすきま風が吹き出している。選挙区調整を強行すれば、不協和音がさらに増幅する可能性もありそうだ。【渡辺創】

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