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2008年12月26日(金) 22時00分

「成人式の着物に涙」 曽我ひとみさん28日の母の誕生日を前にコメント産経新聞

 昭和53年8月、新潟県の佐渡島で、曽我ひとみさん(49)とともに北朝鮮に拉致されたまま行方が分からない母のミヨシさん=当時(46)=が28日、77歳の誕生日を迎えるのを前に、ひとみさんは26日、佐渡市を通してコメントを発表した。

 ひとみさんは「少し前、古いタンスを整理していたら、一度も袖を通した跡のない、淡いオレンジ色の着物が出てきた。きっと母が私の成人式のために用意していたものだと思う。子を思う母の気持ちが伝わってきて、切なくなり泣いてしまった」と苦しい胸の内を明かした。そのうえで「この切ない思い、苦しみをどれだけの人が分かってくれるでしょうか。自分の身に降りかかったらと真剣に考えてほしい」と一日も早い解決を訴えている。

 ひとみさんは平成14年10月に帰国を果たしたが、ミヨシさんについて、北朝鮮は「入国記録なし」と拉致そのものを認めていない。

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