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2008年12月25日(木) 18時56分

「会津士魂」など歴史小説、早乙女貢さん死去スポーツ報知

 「会津士魂」など歴史・時代小説で知られる作家の早乙女貢(さおとめ・みつぐ、本名・鐘ケ江秀吉=かねがえ・ひでよし)さんが23日午前2時53分、胃がんのため神奈川県鎌倉市の病院で死去した。82歳。旧満州(現中国東北部)ハルビン生まれ。葬儀・告別式は近親者のみで行う。お別れの会を来年2月4日午後6時から、東京都千代田区丸の内3の2の1、東京会館で行う。喪主は未定。

 慶応大中退。同人誌に参加する一方、山本周五郎に師事した。1969年に「僑人の檻」で直木賞。敗者の側から幕末・維新史をとらえ直し、精力的に作品を発表した。

 会津藩士を曾祖父に持ち、幕末から明治にかけて会津の人々の苦難の歴史を描いた「会津士魂」は月刊誌に31年間連載され、2001年に完結、全21巻の超大作となった。89年には13巻までの幕末編で吉川英治文学賞を受賞した。

 他の作品に、新選組の全容と真実に迫った「士道遙かなり」、弟子の視点から描いた「わが師山本周五郎」など。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081225-OHT1T00304.htm