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2008年12月24日(水) 13時14分

<麻生首相>記者会見全文(5止)毎日新聞

 記者 財政再建路線をどうするか答えていない。

 首相 2011年度に目指すということは、財政再建を目指すということと同じことだと思いますが。それを何もやらないというのであれば問題です。

 記者 骨太方針2006は基本的には維持するということか。そこがはっきりしないので今年の予算もメッセージ性に欠けるという批判がある。

 首相 今、今年度の予算を編成する時には、いわゆる2006年度の骨太方針というものの基本を我々は十分配慮したうえでいろいろやらせていただいています。従って削るべきところは削る、増やすべきところは増やすということで、いろいろ努力したところであって、2006年のいわゆる骨太方針をまるまる放棄してやめたということを申し上げているのではありません。

 記者 衆院選の与党マニフェスト、自民党マニフェストにどのように中期プログラムの消費税にかかわる部分を書き込むのか。

 首相 今回書かれた中期プログラムというのが出されておりますけども、我々としては2011年、将来、我々は年金を崩壊させることなく、年金を安心したものとして、今後とも使えるものにしていくためには、我々としてはぜひということで、このプログラムを出させて頂きました。増税時期については、3年以内の経済状況を踏まえつつということは前提として書かせて頂いておりますので、責任ある政治というもので国民にお願いするということだと思っています。

 記者 消費税の引き上げは「経済状況を踏まえて」ということだが、「経済回復」が前提と考えていいのか。

 首相 経済のものすごく難しい数字の話になると、とてもじゃないけど、これは経済部の話になるのかもしれませんが、基本的には経済というのが回復しきった次には景気が後退しますので、どこをもって景気回復といわれるのは経済学でいろいろ意見が分かれるのはご存じの通りです。

 従って、前回5%に引き上げた時は、いわゆる景気がピークだったと言われる時に引き上げております。それでドーンと落ちたのはご存じの通りです。見積もりに間違いが大幅に出たというのが過去の歴史ですから、ああいうようなことから学習をせねばならん、基本的にそう思っています。

 記者 なかなか民主党の協力を得るのは容易ではない状況。現実問題、衆院の3分の2以上の賛成による再可決の手法も念頭に置きながら国会運営に当たらざるを得ない。しかしそれを乱発すると、政権に対する国民の見方が厳しくなってくると思うが。

 首相 減税法案というものを我々はいろいろな形でお示しした通りですが、減税法案というものを我々は通すために3分の2の我々の手法を使わせていただくということに関して、国民からそんな反発出るでしょうか。私は基本的に、これが通らなければ減税にならないという状況に置かれるということになるにもかかわらず、それを通さないとか、引き延ばすということの方が、国民からの理解を得にくいのではないか。

 基本的に今の景気の厳しさというものを、分かっている国民にとりましては、この減税というのは極めて大きいと、私はそう思っていますので、その意味で、この種の関連法案が通らないというようなことは、私どもとしてはなかなか考えにくいと。基本的にはそう思っています。

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