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2008年12月24日(水) 02時31分

<被災地>餅でエール 神戸から宮城、新潟、能登へ毎日新聞

 阪神大震災(95年)で大きな被害を受けた神戸市長田区にある防災公園「日吉町ポケットパーク」で23日、地域住民らによる餅つきがあった。餅は新潟県中越地震(04年)、同中越沖地震(07年)、能登半島地震(同)、岩手・宮城内陸地震(今年6月)の被災地に振る舞うことにしており、参加者らは「被災地同士、互いに励まし合って正月を迎えよう」と、きねを握る手に力を込めた。

 パークがある日吉町5丁目は震災で住民27人が犠牲になった。「震災を風化させないために、被災地同士の結びつきが必要」と同5丁目自治会が餅つきを計画。この日は約600人が参加し、早朝から約7時間かけて計350キロをつき上げた。

 このうち、新潟県中越地震の旧山古志村(現長岡市)、同中越沖地震の柏崎市、能登半島地震の石川県輪島市門前町、岩手・宮城内陸地震の宮城県栗原市の計4カ所に15キロずつ届ける。市役所や現地のNPOを通じて、被災者らに配布する。それぞれに「一日も早い復興を」などと書いた激励の寄せ書きも作った。

 自治会長の石井弘利さん(67)は「同じ苦しみを知る者として、思いを込めてついた。餅を食べて元気を出してほしい」と話した。【金志尚】

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