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2008年12月24日(水) 00時00分

島根県立大で研究員制度定着中国新聞

 浜田市の島根県立大で23日、市民研究員の研究報告会があり、3人が漂着ロシア兵やニホンアシカなどの調査、研究の成果を発表した。全国的にも珍しい研究員制度は3年目。大学院生と共同研究を深める市民もあり、定着してきた。

 松江市古志原町の高校教師岡崎秀紀さん(58)は、ここ数年取り組んでいる漂着ロシア兵の調査を発表した。日露戦争の日本海海戦では江津市のイルティッシュ号漂着と住民の救出劇がよく知られているが、岡崎さんはそれ以外にも多くの遺体漂着があることに注目。県内17カ所の墓地を調べた。

 浜田市朝日町の会社経営森須和男さん(60)は、同市内のほこらに残る19世紀初めの棟札を調査。出没するアシカの退散を祈願する漁師や当時の漁業の様子を読み解いた。同市紺屋町の市議会議長牛尾昭さん(59)は、政務調査費の公開など議会改革の取り組みを紹介した。

 市民研究員は2006年度にスタートし毎年30人前後が登録。東北アジアや地域研究をテーマに勉強会を重ねている。

【写真説明】大学院生らを前に研究発表する岡崎さん

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200812240045.html