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2008年12月24日(水) 21時52分

馬総統が実弾演習を初観閲 自主防衛路線「堅持」アピール産経新聞

 【屏東=長谷川周人】台湾の馬英九総統は24日、南部・屏東県内で行われた陸海空三軍による合同実弾演習を観閲した。中国との関係改善を急ぐ馬総統は今年5月の就任以降、中国を刺激する軍事演習の実質的な縮小を進めたが、中台間の軍備面の不均衡に日米などが懸念する中、自ら演習を初視察した。

 馬政権は、23日に中国からパンダを受け入れるなど対中融和を図りながらも、安全保障分野では米国に武器供給を求めている。総統は演習視察を通じ、自主防衛路線を堅持する方針を内外にアピールする狙いがあったとみられる。

 馬総統は視察後、「中国大陸と将来、和平協議を行う可能性を排除しない」と、和平協定の締結も視野に対中対話を継続する考えを改めて主張。だが、その一方で「演習を行うのは台湾を防衛する決意の表れであり、軍事力は必要であり続ける」とも述べ、中台がいまなお軍事的な緊張状態にあることを確認した。

 将兵約1600人が参加した演習は、仮想敵である中国軍の上陸部隊から領地を奪回する想定で行われ、F16戦闘機、AH−1攻撃ヘリ、155ミリりゅう弾砲などが投入された。

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