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2008年12月23日(火) 00時12分

全身9割のやけど、移植手術成功=自家培養皮膚で−愛知医大時事通信

 愛知医科大は22日、体の表面の9割を超える重いやけどを負った男児(5つ)に対し、自らの細胞から培養した皮膚を移植する手術に成功したと発表した。9割を超えるやけどの自家培養表皮移植は、世界的にもまれという。
 この自家培養表皮は昨年10月、ヒトの細胞・組織を用いた再生医療機器として初めて厚生労働省の承認を受け、来年1月から保険適用される。今回の治療に用いた分は、製造販売元のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(愛知県蒲郡市)が無償提供した。
 男児は5月にやけどを負い、8月と10月の2回、自家培養表皮移植を実施。一時は危ない状態だったが、現在はリハビリを行い、回復に向かっているという。
 同社の小沢洋介社長は「患者さんが助かってよかった。うれしく思う」と話した。 

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