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2008年12月23日(火) 22時14分

<九州電力>川内原発増設へ 2010年代後半の稼働目指し毎日新聞

 九州電力は23日、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)で計画している3号機の増設を、09年1月にも地元自治体に申し入れる方針を明らかにした。2010年代後半の稼働を目指しており、九電としては7基目の原発となる。

 九電は00年9月、増設を前提に地質や水質、大気、生物などへの影響を調べる環境影響調査の実施を地元自治体に申し入れ、03年10月に調査開始。調査は既に終了し、調査結果を国に提出する準備書もほぼ完成した。準備書は「建設に問題はない」という結論になる見通しという。これを受けて、24日の定例会見で眞部利應社長が、来年1月にも準備書を公表すると共に、県と薩摩川内市に対して増設を正式に申し入れる意向を表明する。

 準備書が国の評価書として認められ、地元の合意も得られれば、九電は国に対し、原子炉設置変更許可申請を行う。3号機は国内最大級となる出力150万キロワットの改良型加圧水型軽水炉(PWR)を予定しており、事業費は4000〜5000億円程度に上る見込み。国の審査と工期などで申請から完成まで7〜10年前後はかかるとみられる。

 九電には現在、川内原発の1、2号機と、玄海原発(佐賀県玄海町)1〜4号機の計6基の原発があり、発電電力量に占める原子力比率は約4割と全国平均(約3割)を上回る。3号機が加われば5割程度にまで拡大する見込みだ。

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