記事登録
2008年12月23日(火) 21時52分

認知症資産家からも数千万詐取 逮捕の家裁書記官産経新聞

 偽造判決書で振り込め詐欺に使われた口座の凍結が解除され現金が引き出された事件で、偽造有印私文書行使容疑で逮捕された京都家裁の書記官、広田照彦容疑者(36)が、認知症の資産家に債権があるよう装って遺産を差し押さえ、現金数千万円を詐取していたことが23日、埼玉県警捜査2課などの調べで分かった。

 県警は、広田容疑者が偽造判決書を送る手口のほかにも、裁判所の知識を悪用して詐取を繰り返し、昨年9月以降に計約6000万円の不正な利益をあげていたとみて調べている。

 県警の調べによると、広田容疑者がなりすましていた「馬場(ばんば)」という架空の男が、認知症の資産家に多額の債権があるように装い、遺産の差し押さえを申し立てたという。申し立て額が遺産よりも多かったため、遺産全額が差し押さえられ、馬場名義の口座に入金されたという。

 これまでの県警の調べに対し、広田容疑者は偽造判決書を送った一連の事件の関与を認め、「金がほしかった」などと供述しているという。

【関連記事】
高齢者のお金の管理 詐欺撃退に乗り出す社協
生活保護受給者から300万円詐取 横浜市が元職員告発
介護給付4000万不正受給 高松市、業者を刑事告発
「プロサッカーの契約金入る」 中3、50万円だまし取る
「提訴された」にご注意!北海道で振り込め詐欺相次ぐ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081223-00000584-san-soci