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2008年12月23日(火) 21時15分

<タイ>新首相、日本メディアと会見「最優先は信頼回復」毎日新聞

 【バンコク藤田悟】タイのアピシット・ウェチャチワ新首相(44)は23日、バンコクの首相府で日本人記者団と会見し、反政府団体による空港占拠事件に関して「あのような事態は二度と起こさせない」と国際社会に公約した。また新政権の最優先課題として「国家の信頼の回復」に全力を挙げる考えを示した。

 首相は、空港占拠事件が「ここ2〜3年の政治混乱とも合わせ、日本の友人たちを含む多くの人々の信用を害したことは十分認識している」と反省を口にした。なおも国内でタクシン元首相派と反タクシン派の間での対立が残る事実を認めたうえで「法を厳格に適用することで、安定と国民和解を成し遂げたい」と話した。空港を占拠した「民主市民連合」への訴追手続きも「警察当局が進めているはずだ」と述べた。

 さらに首相は、政治混乱で打撃を受けた経済の回復を図るため、来月に包括的な景気浮揚策を発表すると表明し「日本など外国人投資家の信頼と投資意欲を取り戻したい」と述べた。今月中旬にタイで予定されながら政治混乱で延期された東アジアサミットなどの首脳会議は「1月下旬以降にバンコクで開催できる」と自信を示した。

 汚職罪で実刑判決を受けて国外逃亡中のタクシン元首相の取り扱いについては「帰国して法手続きを受けるべきだ」と主張し、厳しい姿勢で当たる方針を示した。

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