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2008年12月23日(火) 20時28分

<ギニア>軍がクーデター、テレビ局占拠 大統領死亡で毎日新聞

 【ヨハネスブルク高尾具成】西アフリカのギニアで四半世紀近く政権を掌握してきたコンテ大統領(74)が22日、病死した。これを受け、軍は23日にクーデターを起こし、幹部らが首都コナクリの国営テレビ局を占拠。陸軍のカマラ大尉は憲法停止や政府各機関の解散、軍人や文民から構成する「評議機関」の設置を宣言した。AP通信などが報じた。

 ギニアでは近年、物価上昇や財政悪化に抗議するゼネストが頻発し、07年1月には大統領辞任を求めるストが拡大し、デモ隊と治安部隊との衝突で200人以上が死傷。その後も不安定な政情が続き、クーデター発生を懸念する声も出ていた。

 ギニアはアルミニウムの原料となるボーキサイトの埋蔵量が世界の3分の1を占め、金やダイヤモンドも産出する資源大国だが、腐敗も横行している。

 ギニアでは84年に当時のトゥーレ大統領の死亡直後、無血クーデターが起き、軍総司令官だったコンテ大佐が大統領に就任した。93年の民政移管後の初選挙でコンテ氏が大統領に当選。01年には国民投票で大統領任期を5年から7年に延長し、03年に3選されるなど独裁色を強めていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081223-00000043-mai-int