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2008年12月22日(月) 01時46分

<介助犬訓練施設>愛称は「シンシアの丘」に 愛知・長久手毎日新聞

 愛知県長久手町で建設が進む「介助犬総合訓練センター」の愛称が「シンシアの丘」に決まった。施設を運営する社会福祉法人・日本介助犬協会(東京都)が21日、会見で明らかにした。センターは、介助犬と訓練士を育成する全国初の専門訓練施設で、協会が愛称を募集していた。

 協会によると、愛称は協会ホームページのほか、東海3県(愛知、岐阜、三重)や静岡県など6自治体のホームページを通じて9月〜10月末に募集。全国から63通のアイデアが寄せられ、身体障害者補助犬法成立(02年5月)のきっかけとなり、介助犬の象徴的存在だった「シンシア」の名前にちなんだ作品が12通で最も多かった。その中から、東京都内の男性の案が採用された。

 シンシアは96年7月に介助犬の認定を受け、05年12月に引退するまで、オートバイ事故で全身マヒとなった木村佳友さん(48)=兵庫県宝塚市=を助けた。シンシアは06年3月に死んだが、現在の介助犬「エルモ」と会見した木村さんは、愛称にシンシアの名前が採用されたことを「介助犬の普及活動や補助犬法の成立に、私と一緒に頑張ってくれた功績を皆さんが認めてくれたんだと感謝しています」と喜んだ。

 協会によると、全国で介助犬を必要とする人は約1万人にのぼるのに対し、認定された介助犬はわずか44頭(12月現在)。施設は09年4月開館予定で、当面は年間で介助犬10頭、訓練士5人の育成を目指す。【岡崎大輔】

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