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2008年12月22日(月) 19時45分

「Yes,We can」生声が聴ける CD付きオバマ演説本大ヒットJ-CASTニュース

 オバマ次期米大統領の演説を収録したCD付きのリスニング本が、破竹の勢いで売れている。初版2万部は発売日に「売り切れ」、現在24万部。出版元には「日本の政治家にも読ませたい」といった反響が寄せられているという。

■発売初日で「売り切れ」、現在24万部

 「オバマ演説集」(朝日出版社)が、2008年12月22日現在で発行部数が24万部発行と売れに売れている。09年1月に米大統領に就任するオバマ氏の演説の「生声」をCDに収録し、その英文と日本語訳を見開きで掲載。同氏の演説に注目が集まった2004年の民主党大会基調演説から、大統領選の勝利演説までが収録されている。当然、CDではナマの「Yes,We can」も聴くことができる。

 発行元の朝日出版社によれば、初版2万部は08年11月20日の発売初日で「売り切れ」。これまでに24万部発行される「大ヒット商品」になった。同社編集部でも「英語教材本で、しかもCDがメインの書籍がこれだけ売れるのは珍しいのでは」と話す。

 トーハンの12月16日の「週間ベストセラー」でも、13位にランクイン。紀伊國屋書店の12月15日〜12月21日の「和書週間ベスト」でも、堂々の2位につけた。

 大ヒットの背景には、最初からオバマ氏の勝利を予想して、11月5日(日本時間)のオバマ氏の大統領選勝利から間もない11月20日に同書が発売できたことがあった。同社の編集担当者はJ-CASTニュースに対し、

  「オバマさんが勝つだろうという見通しで準備していた。オバマさんが負けて、(大統領選を争った)マケインさんが勝っていたら、すべて廃棄することになっていた」

と打ち明ける。

■「感動した」「子供に聴かせたい」「日本の政治家にも読ませたい」

 価格も税抜きで1000円と「衝動買いできる値段にした」(同担当者)。大ヒットの理由については、

  「ひとつにはオバマさんのスピーチ技術、内容が優れているということがある。もう一つは、日本でも経済全体の先行きが不安で、明るい希望を見いだしたいということから、閉塞感を打ち破るような雰囲気をオバマさんに求めた部分もあるのではないか」

と分析する。大ヒットを受けて、同社には「感動した」「子供に聴かせたい」といった感想のほかに、「日本の政治家にも読ませたい」「日本にはなぜこういう政治家がいないのか」といった反響も寄せられているという。同社では、「オバマ演説集」の好調を受け、09年1月末にはオバマ氏の就任演説を収録した第2弾を発売する予定だ。

 ちなみに、オバマ氏と名前が同じと言うことで盛り上がり、「オバマ氏を勝手に応援する会」まで結成され、市役所にオバマ氏からの親書も届いた福井県・小浜市だが、市内の書店に問い合わせたところ、「結構売れています」「あまり売れてません」と反応はボチボチといったところだった。


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