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2008年12月22日(月) 11時24分

第一三共の新開発抗血小板剤が欧州で承認の見通しnikkei TRENDYnet

 第一三共は2008年12月19日、開発中の経口抗血小板剤「プラスグレル」に対して、欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)が承認を推薦する見解を示したと発表した。これを受け欧州委員会に承認される見通しで、心臓発作予防の新治療薬として欧州全域で商品化できるという。

 「プラスグレル」は第一三共と宇部興産が発見し、第一三共と米イーライリリー社が共同開発している経口抗血小板剤。血小板の活性化と凝集を抑制し、心臓発作や脳卒中の予防用に期待されている。まず、経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けている急性冠症候群(ACS)患者向けの治療薬として開発した。

 欧州医薬品庁への販売承認申請は、イーライリリー社が今年2月に提出。これを受けて同庁が手続きを進めている。CHMPの肯定的な見解は、欧州連合に承認を与えている欧州委員会への最終的な承認勧告とみなされており、通常、このあと2〜3カ月以内に承認が決定されるという。

 急性冠症候群は血管に血栓ができて閉塞している状態で、心臓発作や不安定狭心症(胸痛)などの症状が起きる可能性がある。PCIは狭くなった心臓の冠状動脈を広げて、血流を増加させる治療。多くの患者は、血管へのステント(網状の筒)留置の手術を受けているが、効果的な新薬が登場すれば負担が軽減できる。

 「プラスグレル」は、従来の抗血小板剤と比べて効果が強く、治療剤の効きやすさの個体差が比較的低いという。両社は、承認されれば、「Efient」(エフィエント)という商品名で欧州連合全域で販売する予定。(文/田中武臣=Infostand)

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