自民党の保利耕輔、公明党の山口那津男の両政調会長は二十一日、二〇〇九年度予算の財務省原案に対し、非正規労働者の雇用確保や農業支援などの復活要求を中川昭一財務相に申し入れた。
財務相はこれらの要求を踏まえ、三千三百三十億円の重要課題推進枠と二百億円の調整財源の配分について二十二日に各省庁に内示。二十四日に政府案を決定する。
主な要求項目は、非正規労働者の再就職支援や出産育児一時金の増額、中小企業の資金繰り支援、レアメタル（希少金属）の鉱山開発支援など。公共事業の積み増しや地球温暖化対策なども並んだ。
自民党は、食料自給率向上へ水田の有効活用を促すための農業支援や、水産業の流通効率化なども要求。公明党は、小児科・産科や救急医療の医師確保、病院など公共施設の耐震化、鉄道駅のバリアフリー化にも予算措置を求めた。
今年の予算編成では、原案内示後の各省庁と財務省との従来型の復活折衝を廃止。重要課題枠は麻生太郎首相が配分を決める形にして官邸主導を演出する。