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2008年12月22日(月) 21時34分

滋賀県議会、異例の流会 ダム不要案審議めぐり紛糾産経新聞

 滋賀県議会は12月定例会最終日の22日、大戸川ダム(大津市)の建設中止を求める嘉田由紀子知事の意見案の審議をめぐり紛糾、本会議を開けないまま流会した。この結果、同議会に提案された計43議案が審議未了のまま廃案になった。流会は極めて異例という。

 この日は、本会議のほかに、知事意見案について審議する琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会が開かれる予定だった。しかし、委員会に先だって開かれた議会運営委員会で、知事意見案の審議が不十分とする自民党系会派と、委員会ですぐ採決すべきだとする民主党系会派との間で調整が難航。議運委は採決をしない慣行のため、委員会は開けないまま、本会議も開かれず、午後5時を回って“タイムアップ”。延長手続きを取ることができなかった。

 嘉田知事は、「大変驚いているが、知事意見案については全力を尽くして説明した」と述べ、知事意見は変更しない考えを示した。

 知事意見には、過半数を占める民主党系会派など与党3会派が賛成の意向を示しており、委員会でも、本会議でも可決される可能性が高かった。

 今回廃案となった知事意見を含む議案は、臨時議会を開いて改めて審議されるが日程は決まっていない。

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