記事登録
2008年12月22日(月) 21時34分

<トヨタ>渡辺社長「底が見えない」毎日新聞

 トヨタ自動車の渡辺捷昭(かつあき)社長は事実上、史上初の営業赤字見通しを発表した22日の記者会見で、「(自動車市場の)底が見えない」と厳しい認識を示した。主なやり取りは次の通り。【米川直己】

 −−11月の業績下方修正から1カ月半で再度修正した理由は?

 渡辺社長 市場の落ち込みが大変急で早く、幅広かった。為替相場も想定は1ドル=100円、1ユーロ=130円だったが、この状況(現在の円高)が続いた場合、(業績への影響は避けられず)大幅に下方修正しなければならなくなった。配当減額は決めかねている。

 −−世界の自動車需要はいつごろ回復するとみているか。

 渡辺社長 見通しができれば来年の生産・販売計画ができた。社内ではすべての地域について市場チェックしているが、日、週を追って変わっている。どこが底かというのが残念ながら見えない。市場予測が難しく、計画を発表できなかった。世界中の市場をどう見るかは大変難しい。

 −−今後の成長戦略はどう描くのか。

 渡辺社長 必ず需要は起きる。(世界の自動車市場は)半年前まで2010年には10億台に達すると予測されていた。(10億台乗せは)2、3年先に延びるが、長期的に見れば新規需要も必ずある。ただ、環境やエネルギー、ダウンサイジングなど技術、商品開発をする必要はある。

 −−雇用についての見通しは?

 木下光男副社長 期間従業員は今年11月末で4700人だが、期間満了などで退社していき、来年3月末に3000人になる。途中の解約はしていない。

【関連ニュース】
トヨタ:格付け引き下げへ 米ムーディーズ
トヨタ:営業赤字1500億円 通期予想を大幅下方修正
トヨタ九州:派遣300人正規雇用 契約終了後09年度中
トヨタ:初の減配検討 09年3月期連結決算
ホンダ下方修正:米金融危機が国内自動車メーカー直撃

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081222-00000117-mai-bus_all