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2008年12月22日(月) 21時30分

<高校新学習指導要領案>英語の授業は「英語」で毎日新聞

 文部科学省は22日、高校の新学習指導要領案を公表した。英語はコミュニケーション能力重視へ方針転換し、授業を英語で行うことを基本とする。各教科で小中学校の内容を復習する機会の設置を促進し、基礎学力不足の生徒への対応を充実させる。小中の新指導要領(3月告示)に続き、前回改定で削られた内容の復活などが進み、脱「ゆとり教育」への見直しが完了する。

 ◇脱「ゆとり」へ見直し

 高校の指導要領の全面改定は10年ぶりで、13年度入学生から適用し、数学と理科は12年度から先行実施する。

 卒業に必要な単位数は現行と同じ74。だが、授業時数は標準の週30単位時間(全日制)を超えてもよいことを明記した。

 英語は、文法・訳読中心の指導からの脱却を強調。単語は現行より500語多い1800語を指導し、中高で計3000語に達する。中国や韓国とほぼ同程度となる。

 義務教育の復習については、学校独自で科目を作ったり、必修科目の単位数を増やすなどして、中学の内容を反復しながら指導してよいことを明示した。

 小中の新要領で理数中心に内容が増え、中学に移行した要素も多くあった分、高校では前回改定で削られた「複素数の図表示(数学3)」などが復活し、「アモルファス(化学)」など新たな事項も追加。「ゆとり」の象徴だった「総合的な学習の時間」は3〜6の標準単位数を2単位に減らしてもよいこととした。【加藤隆寛】

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