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2008年12月22日(月) 20時13分

「重要課題推進枠」社会保障775億、食料に630億配分読売新聞

 麻生首相は22日、2009年度予算編成で焦点となっていた「重要課題推進枠」(3330億円)の配分を決定した。

 推進枠は、首相が自ら配分先を決める予算枠で、中川財務・金融相が決める調整財源(200億円)と合わせて、各省庁に予算の復活額を内示し、出産・子育て支援の助成額などが引き上げられた。政府は24日に、09年度予算の政府案を閣議決定する。

 推進枠から最も多く配分されたのは「社会保障」分野で計775億円。このうち、出産・子育て支援に42億円を追加、来年1月に38万円に引き上げる出産育児一時金(現行35万円)を、来年10月にさらに42万円にまで引き上げるため、国が費用の一部を負担する。

 また、医師不足や救急医療対策は304億円が追加された。不足する産科医を確保するために、研修後に産科医になることを選んだ医師の月給に5万円を上乗せする制度を新設する。

 このほか、女性医師の復職などを支援する病院に資金援助を行う制度を整える。

 「食料自給力の向上」には630億円が復活した。このうち、休耕田などを活用して麦や大豆の生産を始める農家などへの支援策に423億円を追加した。政府開発援助(ODA)を含む「成長力や外交力の強化」に290億円をそれぞれ配分した。「地域の活性化策」(675億円)では、集中豪雨の被害が相次いだことを踏まえ、地下の貯水能力を高める緊急対策などに224億円を上積みした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081222-00000049-yom-bus_all