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2008年12月22日(月) 19時58分

<日本相撲協会>退職金支給規定、見直しへ毎日新聞

 日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)は22日、退職金に当たる力士養老金の支給規定を見直す考えを明らかにした。大麻所持事件で解雇された元幕内力士、若ノ鵬(20)=本名・ガグロエフ・ソスラン=などから請求があった場合、拒否できる規定がないためで「今後ルールの改正を考える必要がある」と話した。

 元若ノ鵬は8月に解雇されるまで幕内5場所を務め、協会の規定では、少なくとも520万円余が支払われる。協会の寄付行為施行細則などには、評議員の4分の3以上の特別決議が必要な除名処分を受けた協会員には力士養老金を支給しない規定があるが、理事会で即決する解雇処分は規定がない。

 昨年10月に力士暴行死事件で解雇された前時津風親方(元小結・双津竜)の場合、請求はないものの、1000万円を超える。協会は前親方を解雇した際、解雇でも退職金を支払わないように理事会で決議したが、「法をたてに請求があれば拒むことはできない」と話している。

 元若ノ鵬は解雇無効と未払い給与の支払いを求めて協会を訴えて係争中。元若ノ鵬の弁護人は「力士養老金の具体的な金額や規定についての情報開示を求めたが、請求はしていない」と話す。

 大麻騒動では露鵬と白露山も解雇され、露鵬に約820万円、白露山にも640万円の力士養老金が発生している。【上鵜瀬浄、武藤佳正】

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