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2008年12月22日(月) 19時57分

【高校新指導要領】各教科改定ポイント(2)数学、理科産経新聞

 ■数学

 現行の7科目構成を6科目構成に再編。具体的事象への活用を重視した「数学活用」を新設。統計に関する内容を充実。

 【数学I】新たに統計に関する内容を加え「数と式」「図形と計量」「二次関数」「データの分析」の4つの内容で構成。中学で指導した内容を再度取り上げ、指導ができるよう内容を構成(例えば無理数の四則計算や因数分解、不等式、データの分析など)。

 【数学II】「いろいろな式」「図形と方程式」「指数関数・対数関数」「三角関数」「微分・積分の考え」の5つの内容で構成。二項定理を「いろいろな式」で新たに取り扱い。

 【数学III】現行で扱っていなかった複素数平面に関する内容を加え、「平面上の曲線と複素数平面」「極限」「微分法」「積分法」の4つの内容で構成。「積分法」で「曲線の長さ」を追加し、「積分法」の有用性を一層理解できるよう配慮。

 【数学A】「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」の3つの内容から適宜選択して履修するよう再構成。「空間図形」に関する内容を新たに導入し、生徒の空間認識力の向上を重視。

 【数学B】「確率分布と統計的な推測」「数列」「ベクトル」の3つの内容から適宜選択して履修するよう再構成。現行のコンピューター関係の内容は教科「情報」との関連も踏まえて見直し、必要な場面で表計算ソフトなどを活用して問題を解決することを重視。

 【数学活用】「数学と人間の活動」「社会生活における数理的な考察」の2つの内容で構成。「数学と人間の活動」では「遊びの中の数学」として数理的なゲームやパズルなどを通して数学のよさを理解する。「社会生活における数理的な考察」では「数学的な表現の工夫」として身近な事象について図、表、行列、離散グラフなどを用いて数理的に表現し考察することを重視。


 ■理科

 科学に対する興味・関心を高めるため人間生活とかかわりの深い内容を扱う「科学と人間生活」を新設。探究的な学習を重視し「理科課題研究」を新設。

 【科学と人間生活】人間生活にかかわりの深い内容で構成し、観察、実験を重視。科学に対する興味・関心を広く養う観点から物理、化学、生物、地学の4領域の内容で構成。

 【物理基礎】「エネルギー」と関連付けて物理的な事物・現象を理解させることを重視。「エネルギーとその利用」「物理学が拓く世界」等の項目を新設。

 【物理】物理学を学ぶ意義を理解させるため成果が様々な分野で利用され、新しい科学技術の基盤となっていることを理解させる項目「物理学が築く未来」を新設。

 【化学基礎】「粒子」と関連付けて物質の性質の違いを理解するために必要な「化学結合」の内容を充実。化学を学ぶ意義を理解させる項目「化学と人間生活」を新設。

 【化学】現行の「化学II」では選択だった項目(「生活と物質」と「生命と物質」)の内容を整理、必修化。

 【生物基礎】「生命」と関連付け、「生物の共通性と多様性」の視点を重視した項目を科目の導入として新設。免疫や生態系など健康や環境に関する内容を充実。新しい生物学の内容として「遺伝情報とタンパク質の合成」を導入。

 【生物】遺伝子の発現、植物の器官の分化などについて新しい生物学の知見を踏まえて内容を充実。現行の「生物II」では選択であった項目(「生物の分類と進化」「生物の集団」)の内容を整理、必修化。

 【地学基礎】「地球」と関連付けて「プレートの運動」「大気の循環」など中学の内容をより深化させ、指導できるように内容を構成。自然環境と人間生活のかかわりなどに関する項目「地球の環境」を新設。

 【地学】「膨張宇宙などの現在の宇宙像」など比較的新しい地学の内容を充実。現行の「地学II」では選択だった項目(「地球の探究」「地球表層の探究」「宇宙の探究」)の内容を整理、必修化。

 【理科課題研究】現行で各科目ごとに行っていた「課題研究」を先端科学や学際的領域に関する研究なども扱えるように改善し新科目として設置。個人やグループでの課題設定、大学や研究機関との連携、協力、研究成果の発表などを重視。


                   ◇


 ■理数教科の新規・復活内容

【数学】

▽複素数の図表示(数学III)

▽ド・モアブルの定理(数学III)

▽曲線の長さ(数学III)

▽図形の性質 作図(数学A)

◯離散グラフ(数学活用)


【理科】

◯物理量の測定と扱い方(物理基礎)

▽物理が拓く世界(物理基礎)

◯物理学が築く未来(物理)

◯物質を使用する量の有効性と危険性(化学基礎)

◯化学反応と光(化学)

◯アモルファス(化学)

▽結合エネルギー(化学)

◯水の電気分解の逆反応を用いた電池(化学)

◯細胞周期(生物基礎)

◯細胞骨格(生物)

◯植物体内の光受容体(生物)

◯遺伝的多様性、種多様性、生態系多様性(生物)

◯ドメイン(生物)

▽防災(地学基礎)

◯海底堆積物(地学)

▽太陽暦(地学)

◯先端科学や学際的領域に関する研究(理科課題研究)

 (◯は新規、▽は平成元年告示の指導要領にあり復活)

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