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2008年12月21日(日) 19時34分

ブラジルが攻撃型原潜計画、仏が建造支援へ読売新聞

 【パリ=林路郎】フランスが、新興国として台頭するブラジルに攻撃型原子力潜水艦の建造支援を含む本格的な軍事支援に乗り出す。

 22〜23日にサルコジ仏大統領がブラジルを訪問し、同国のルラ大統領との間で合意文書に調印する見込み。

 南米地域に攻撃型原潜が配備されたことはなく、フランスはブラジルが地域軍事大国への一歩を踏み出すのを後押しする形となる。

 仏政府やメディアによると、フランスは、ブラジルが2020年をめどに配備する攻撃型原潜1隻と、退役するドイツ製潜水艦5隻の後継艦として仏ディーゼル型スコルペーヌ級4隻の建造を支援する計画。

 関連するコンピューターや艦体の部品、核を含む技術もフランスがブラジルへ移転するとしている。

 両首脳は、ブラジルの陸海空軍が導入する大型ヘリコプター51機の製造を仏が支援することでも合意する見通しで、取り引き総額は数十億ドル(数千億円)規模に達する。

 サルコジ大統領は世界の多極化を目指す立場から、ブラジルを含む新興国をG8(主要国サミット)に加盟させるべきだと主張。今年2月にも、ブラジルと国境を接する仏領ギアナでルラ大統領と会談するなど、両国の関係強化を図っている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081221-00000031-yom-int