記事登録
2008年12月21日(日) 18時20分

ワンマン体制、高額年俸ネックに 来期限り退団のバレンタイン監督産経新聞

 球団がこの時期に来季限りでの監督退団を発表するのは異例。千葉マリンスタジアムで会見した瀬戸山球団社長は、「球団の大改革をしていく必要がある」とバレンタイン体制からの脱却を強調した。

 来季が4年契約の最終年。瀬戸山球団社長によると、15、16の両日、重光武雄オーナー、重光昭夫オーナー代行ら球団首脳による会談で「来季限り」の方針が決まり、この日、千葉市内のホテルでバレンタイン監督に契約延長しない旨を通告したという。今季途中に同監督が「フロントから辞職勧告を受けた」と発言していたこともあり、瀬戸山球団社長は「シーズン前に、はっきりさせたかった」と話した。

 2005年に31年ぶりの日本一へと導いた指揮官だったが、近年はワンマンぶりが目立った。周りを“イエスマン”で固め、チーム編成や営業面にも口をはさんだ。今オフも、米国のウインターミーティングに出向き、無断で韓国人選手の身分照会を行ったことが発覚。5億円の高額年俸も赤字経営の球団には負担となり、退団の方針決定につながった。

 指揮官は身分照会の事情説明のため19日に緊急来日したが、球団は素早く手を打った。ここ数年のV逸で、指揮官の“後ろ盾”だったファンの理解も得られると判断したとみられる。この日、千葉マリンを訪れたバレンタイン監督は「驚いた。結論には賛成する」と受け入れる考えを示した。(神田さやか)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081221-00000523-san-base