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2008年12月21日(日) 02時34分

<トヨタ九州>派遣300人正規雇用 契約終了後09年度中毎日新聞

 トヨタ自動車の生産子会社であるトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は20日、車両組み立て工場で働く派遣社員約1100人のうち、約300人を09年度中に正規雇用する方針を明らかにした。同社の製造現場で働く派遣社員は全員が09年9月までに、派遣期間上限の3年を迎える。約800人は契約終了後トヨタを離れることになるが、約300人を直接雇用し、当面は生産現場で新規の派遣社員を受け入れない。

 米国向け高級車の「レクサス」などを生産している同社は今年度、当初計画していた07年度実績並みの44万台から、約3割減の29万6000台に計画を下方修正。今年6月と8月に、計約800人の派遣社員の契約を解除した。現在は生産現場に1100人の派遣社員がいる。来年3月から9月までに順次契約期間満了を迎えるものの、契約終了後に全員を「雇い止め」してしまうと、現在の生産体制が維持できなくなるという。

 労働者派遣法では、派遣期間の上限は3年。それを超えて働かせる場合、メーカーなどの派遣先は派遣社員を直接雇用する必要がある。このため、トヨタ自動車九州では、採用後1年間で正社員への登用がある準社員として約300人を雇用する。同社では、現在の従業員約7700人のうち、約2300人が派遣から登用されている。【石田宗久】

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