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2008年12月21日(日) 21時39分

橋下知事が南港への遷都構想を市長に持ちかけ産経新聞

 大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC、大阪市住之江区)への大阪府庁移転とともに、南港を官庁街にする構想を打ち出している橋下徹知事は21日、大阪市の平松邦夫市長に「市役所も南港に」と“遷都”を持ちかけた。しかし、平松市長は「市役所も南港にと言われても、『うん』とは言いづらい」と言葉を濁した。

 橋下、平松両氏はこの日、平成21年度予算の財務省原案に関して、衆議院第一議員会館(東京都千代田区)で公明党の国会議員に説明した後、記者会見した。


 突然、遷都構想を持ちかけられた形の平松市長は、「急に言われても、心の準備もできていない」とし、「今はまず、府庁のWTC移転に協力する」と答えるのが精いっぱい。会見終了後も、「事前の電話もなく、いきなりですか」と戸惑いをみせたが、橋下知事は「夢の段階の話ですから」と意に介さなかった。


 一方、関西国際空港2期島整備費に35億円が計上されたものの、府に6億円の負担が求められたことについて、橋下知事は「関空活性化は至上命題だが、優先順位として航空便の張り付けからか、工事から入るのかということは庁内で議論する。単純に負担分を付けるということではない」と改めて慎重な姿勢を示した。


 また、橋下知事は、自民党の国会議員に対する予算説明で、来年度は1500億円以上の税収減が見込まれ、予算が組める状況でないと強調。「国の支払いを拒否すると中央省庁からいじめられるので、先生方のお知恵を貸してください」と訴えた。

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