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2008年12月20日(土) 17時00分

桑田“早大”な野球講義…大学院受験前にゲストで登壇夕刊フジ

 ユニホームを脱いだ、前パイレーツの桑田真澄氏(40)に、にわかに注目が集まっている。来年1月に早大大学院の入試を受験することが明らかになったばかりだが、19日にはその早大の平田竹男教授(48)の講義「トップスポーツビジネスの最前線」にゲストスピーカーとして招かれた。

  ■写真で見る■高校時代の「KK」

 午前9時、早稲田キャンパス14号館201教室に姿を現した桑田氏。院生になるための入試を1カ月後に控え、相手が大学生とはいえ、教える側として登壇するのはやや妙な気もするが、1時間半の講義時間をフルに使い、約500人の学生を前にオンステージ状態で自身の人生を熱く語り尽くした。

 大学の教壇に登るのは初めてだが、現役時代から講演慣れしているだけによどみない話しぶり。質疑応答では、中学時代に軟式野球部に在籍していたという女子学生から、女子野球選手に対する見解を聞かれた。

 「僕は女性を差別するわけではないし、それどころか女性は天使だと思っているが、男性には男性の道、女性には女性の道があると思う。野球においては、(根本的にパワー、スピードに劣る)女性が男性と対戦するのは非常に危険。あまり公になっていないけれど、野球というスポーツではボールが当たって死んでいる人が結構いるのだから」と持論を展開した。

 来年4月に関西独立リーグでデビューする吉田えり投手(16)を念頭に、「女子投手が本塁のベースカバーに入った時に、走者がスパイクの歯を立てて危険なスライディングをしてくるかもしれない。相手が女性の場合、男子選手にはそういうプレーをしてほしくない。ただ、野球にはそういうプレーがあるということを、(吉田投手へ)なんらかの形で伝えたい」と魔球少女の“指南役”に立候補してみせる熱の入れようだった。

 その桑田氏が受験するのは、早大大学院「スポーツ科学研究科」修士課程1年制の社会人入試。大卒者以外に「本研究科において大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、22歳に達する者」に門戸が開かれているのが特徴。

 発足したのは2006年で、桑田氏は「まるで僕の引退に合わせたような、僕のためにできたような制度じゃない?」と思い切りプラス思考で解釈。「去年高速道路(山手トンネル)が開通したおかげで、自宅(川崎市)から早稲田キャンパスまで渋滞がなければ30分以内で来られるようになったしね」と合格の流れに乗っている(?)。

 23年前、早大進学を表明しながら、巨人にドラフト1位指名されると豹変してプロ入り。そんな因縁がありながら早大にこだわるのは、母方の祖父が早大出身で「僕が小学生の頃、祖母が博多から出てくるたびに、『ましゅみさん(博多訛りで本当にそう聞こえたとか)、将来は早稲田に行くんですよ』と言われ続けた。都の西北も子守歌代わりに聞かされた」からだという。

 ともあれ、桑田氏が来年1年間で「修士」となれば、箔を付けて再来年には巨人監督候補として名前が挙がるかも。最終面接は来年1月24日。同28日の合格発表は、桑田氏本人のみならず、全国の野球ファンも注目することになりそうだ。

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