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2008年12月20日(土) 15時43分

若冲の「最も奇抜な」作品発見=波打ち際で白象と黒鯨が対峙−北陸の旧家所蔵時事通信

 江戸時代中期の画家、伊藤若冲(1716−1800年)が描いた水墨画の屏風(びょうぶ)が、北陸地方の旧家から見つかった。黒い鯨と白い象が、波打ち際で対峙(たいじ)する作品で、専門家は「若冲の中で最も奇抜な作品ではないか」と話している。
 屏風は縦159センチ、横354センチの6曲1双。海の王者の鯨と陸の王者の象が、波打ち際で向かい合うという大胆な構図。
 8月に北陸の美術関係者が旧家で見つけ、滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」に鑑定を依頼した。東大名誉教授の辻惟雄館長は、波頭や象の特徴から伊藤若冲の作品と断定。署名に「82歳」と書かれており、晩年の作品であることも分かった。
 伊藤若冲は、京都生まれの画家。宮内庁が管理している代表作「動植綵絵」などで近年注目を集めている。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000063-jij-soci