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2008年12月20日(土) 06時02分

泥酔44歳同級生2人救急車妨害「サイレンうるさい」スポーツ報知

 埼玉県警所沢署は19日、患者搬送中の救急車の前に立ちふさがり、業務を妨害したなどとして、公務執行妨害の現行犯で、群馬県みなかみ町の自称旅館従業員・高橋泉容疑者(44)と所沢市の会社員・平子勝男容疑者(44)を逮捕した。2容疑者は当時、泥酔しており「サイレンの音がうるさかった」などと話している。患者は軽症だったため、事件の影響は受けなかった。

 人命を救うために一刻を争う救急車に対し、大のオトナが「通せんぼ」をするというあきれた事件が発生した。

 所沢署の調べによると、高橋容疑者は19日午前零時半頃、所沢市内の道幅9・2メートルの県道で、動悸(どうき)を訴えた女性(32)を搬送中の救急車の前に立ちはだかって停車させ、助手席のドアをけるなどした疑い。高橋容疑者が進路をふさいで業務を妨害し続けたため、救急隊員はすぐに通報するとともに、別の救急車に支援を要請する騒ぎとなった。約30分後にパトカーが到着するまで、トラブルは続き、高橋容疑者と一緒にいた平子容疑者は、消防からの通報で駆けつけた所沢署の男性署員(29)の顔をなぐるなどした疑いが持たれている。署員にけがはなかったが、メガネが破壊された。

 女性は、支援要請の約10分後に到着した別の救急車に乗車し、病院に搬送された。症状は軽く、入院せずに帰宅。事件の影響は受けなかったのが不幸中の幸いだった。

 ともに44歳の高橋容疑者と平子容疑者は、本人たちの説明では「中学校の同級生で30年来の友人」。泥酔しており「サイレンの音がうるさかった」と、供述したが、「覚えていない」(高橋容疑者)、「殴っていない」(平子容疑者)などと話すばかりだという。取り調べで計測した呼気中アルコール濃度(1リットル中)は、高橋容疑者が0・5ミリグラム、平子容疑者が0・7ミリグラムといずれも高い数値だった(酒気帯び運転の検挙対象は0・15ミリグラム)。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081220-OHT1T00089.htm