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2008年12月20日(土) 22時35分

<09年度予算>重要課題推進枠、首相主導で配分へ毎日新聞

 09年度予算の財務省原案が20日内示されたことを受けて、与党の自民、公明両党の政調会長が21日、中川昭一財務・金融担当相と会談し、与党として「重要課題推進枠」(3300億円)への要望事項を申し入れる。24日の09年度予算政府案決定に向けては、麻生太郎首相が政治判断で予算の配分先を決定する。与党の政調会長は中川財務相を通じて、麻生首相に与党の意向を十分考慮するように求める方針だ。

 麻生首相は20日、推進枠の配分先について「生活防衛や地方の底力に重点を置いた指示を行う」としており、雇用対策や地域経済の下支え策に予算が上積みされる可能性が高い。

 従来は原案の内示後、調整財源の500億円をめぐり各閣僚が財務相との「復活折衝」を行い、原案段階では盛り込まれなかった予算の追加を求めてきた。実際には事前に事務方で決着しているケースが多く、今回から廃止。これに代わる重要課題推進枠は、麻生首相が主導して予算のメリハリ付けを行うのが狙いだ。

 原案では配分先が決まっていない予算が増えたため、社会保障費や公共事業費など分野別予算額は公表されず、原案段階では予算の全体像は見えにくくなった。【清水憲司】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000098-mai-bus_all