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2008年12月20日(土) 00時27分

米大統領、ビッグ3支援を発表=174億ドルつなぎ融資−GMの破綻は当面回避へ時事通信

 【ワシントン19日時事】ブッシュ米大統領は19日、ホワイトハウスで声明を読み上げ、ビッグスリー(3大自動車メーカー)に対し、総額174億ドル(約1兆5600億円)のつなぎ融資による支援を発表した。金融安定化法で用意した公的資金を財源とする。
 ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは月内に支援が得られなければ、資金繰り破綻(はたん)に陥り、米経済全体に悪影響を及ぼす恐れがあった。つなぎ融資により、当面の破綻は回避される見通し。
 大統領は「金融危機とリセッション(景気後退)の中で、米自動車メーカーを破綻させるのは責任ある行動ではない」と説明。「より責任ある選択肢は破産させずにリストラの意欲を促すことだ」と述べた。
 ホワイトハウスによると、政府は12月と1月に134億ドル(約1兆2000億円)のつなぎ融資をGMとクライスラーに実施。議会の承認を得て、2月に40億ドル(約3600億円)の追加融資を行う。
 両社は来年3月末までに抜本的なリストラ計画を策定。策定できない場合は、政府は直ちに返済を求めるため、結果的に破産法11条(日本の民事再生法)適用申請に追い込まれる可能性が高い。フォード・モーターはつなぎ融資は当面必要ないとしている。
 つなぎ融資を受けるメーカーは議決権のない株式のワラント(新株引き受け権)などを政府に供与。役員報酬の制限も義務付けられる。 

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