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2008年12月20日(土) 02時32分

<「浅井」汚染米>千葉でも確認…在庫2カ所目、立件へ詰め毎日新聞

 接着剤製造会社「浅井」(名古屋市)の汚染米不正転売問題で、同社が転売した汚染米が新たに米穀販売業「平(たいら)商店」(千葉市)の倉庫で保管されているのが見つかり、食品衛生法が定める基準値の2倍の0.02ppmの有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出されたことが、農林水産省の調査で分かった。

 浅井ルートの汚染米の在庫が確認された転売先は米穀仲介業「西田米穀」(静岡市)に続いて2カ所目で、愛知、三重両県警捜査本部は、不正転売を裏付ける重要な証拠とみて、同法違反(規格外食品の販売)容疑での立件に向けて詰めの捜査を進めている。

 農水省消費流通課などによると、平商店の倉庫で見つかったのは、浅井から米穀仲介業「ノノガキ穀販」(三重県四日市市)を経て転売された汚染米。千葉農政事務所が採取して検査したところ、0.02ppmのメタミドホスを検出した。

 農水省によると、浅井は06年12月〜07年5月、工業用のりの原料にすることを条件に、政府から汚染された中国産もち米約570トンを購入。ノノガキ穀販が全量を買い取り、食用としてさらに転売した。静岡農政事務所は今年9月、西田米穀に保管されていた汚染米を検査し、0.02ppmのメタミドホスを検出したため、10月に食品衛生法違反容疑で浅井を告発。捜査本部が浅井やノノガキ穀販の本社など5府県約20カ所を家宅捜索した。【福島祥】

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