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2008年12月20日(土) 18時19分

同性婚禁止の無効支持=加州司法長官、審理に影響も−米時事通信

 【ロサンゼルス20日時事】米カリフォルニア州のジェリー・ブラウン司法長官は19日、11月の住民投票で成立した同性婚禁止について、「平等な結婚の機会を保障した基本的人権を損なう」として、投票結果を無効とすることへの支持を表明した。法に中立な立場が求められる司法当局トップの異例の言及に、禁止派は「民意を重く受け止めよ」と猛反発している。
 長官は声明で「(同性婚禁止を反映させる)州憲法改正は人権を踏みにじる結果となり、妥当な理由を見いだせない」と指摘。投票結果とは逆に同性婚を容認した今年5月の州最高裁判決を受け、住民投票まで受理された同性愛者約1万8000組の婚姻届も有効とするよう訴えた。
 禁止派は対抗措置として19日、これらすべての婚姻届の即時無効を州最高裁に要請した。禁止派団体の幹部は、米メディアに「投票を認めておきながらいまさら何だ」と怒り心頭で語った。
 同性婚禁止をめぐっては、同州で成立後も全米各地でデモが発生し、激しい論争が続いている。州最高裁は先に、同性婚賛成派の無効提訴を受理し、来年3月にも審理を開始する決定を下しており、長官の発言が審理に影響を与える可能性がある。 

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